プレミアムラッシュ

プレミアムラッシュ

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84点

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1通の封筒を受け取ったことから恐ろしい陰謀に巻き込まれていくバイクメッセンジャーの逃走劇を、「LOOPER ルーパー」のジョセフ・ゴードン=レビット主演で描いたサスペンスアクション。ニューヨークで活躍するバイクメッセンジャーの青年ワイリーは、知り合いの中国人女性ニマから1通の封筒を預かる。ところがその直後から、ワイリーは悪徳刑事マンデーに命を狙われはじめ……。監督は「シークレット・ウインドウ」のデビッド・コープ。
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シネマカリテがおくる素晴らしい企画“オトカリテ”に行ってきました。
“オトカリテ”とは、劇場未公開・DVDスルーになってしまった作品を映画館で500円で上映しまっせ〜(そのかわりDVDもしくはBlu-rayでの放映)というスタイルの上映企画で、その第一弾が行われていたんですね。
第一弾で上映されたのは『プレミアムラッシュ』

いやー、なんでこんな良い作品が映画館で上映されなかったんですかね。
主演はジョセフゴードンレヴィッドマイケルシャノン。監督は脚本家として『宇宙戦争』『インディジョーンズ クリスタルスカルの王国』『ジュラシックパーク』などのスピルバーグ作品にも関っていて、話題性はバッチリだと思うのですが。ノンブレーキピストが問題になってるとしたら、はなはだおかしな話だよ。。

さて、内容はというと
ほんっとにもう!最高!!アガる!!!
ざっくりいうと、物語はワイルドスピード。構成は『現金に体を張れ』+『(500)日のサマー』というのがぴったり当てはまるような作品。

ただ、ワイルドスピードとは違って主人公の使う乗り物は自転車。
こういったライド系映画で、最も大切なのはストーリーの緊張感より何より、第一に乗り物のかっこよさスピード感ダイナミックな描写など、いかにその乗り物による“アガる”描写がそろっているかですよね?
その点、車じゃなくて、俺でも乗れる自転車でどこまでアガれるか、と若干の不安感はあったものの、もうばっちり。
自転車でも見せ方次第でここまで興奮するものになるのか、と驚くほどのかっこよさ。なんなら車より自転車の方がスタイリッシュなスピード感あっていんじゃね?と思えるほど。
映画館出たら、そのまま自転車でピャーっと家まで帰りたくなっちゃいましたよ、ほんと。(現実は濃霧のせいで遅延になったギチギチ埼京線に揺られて帰ることになり、余計自転車があれば・・・という思いに苛まれた)

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ニューヨークでメッセンジャーをしているワイリー(ジョセフゴードンレヴィッド)は、ノンブレーキのシングルギアピストに乗る怖いもの知らずの男。名門大学の法学部に通っていたもののモラトリアムからなのか、メッセンジャーとして危険な運転を繰り返す。

いつものように仕事をしていたところ、知り合いの中国人女性ニマ(ジェイミーチャン)から1通の封筒を預かる。

いざ運ぼうとすると、警察官(マイケルシャノン)からその封筒を引き渡すように頼まれる。

モラトリアム青年ワイリーは、警察の言うことなんて聞くはずもなく、自慢のピストで逃げ去り、警察官とのチェイスアクションに。

地獄の果てまで追ってきそうな警察官にしびれを切らし、いま運んでいるものがヤバいものだと感づくワイリーは、その封筒を送り元まで返す。

その封筒の中身は簡単な紙のチケットなのだが、そのチケットは、アメリカに潜む福建省を拠点とした密入国斡旋ブローカー組織“蛇頭”の間では500万円の価値がある領収書のようなもの(金額間違ってるかもです)だった。

警察官は、中国マフィアが開いている違法カジノに通いこむ不真面目警察官。その警察官は非常にキレやすい性格で、ひょんな事から蛇頭の1人の男を撲殺してしまう。

警察官は、チケットを中国マフィアに渡すことで、許してもらえるように頼み込み、ワイリーの持っていたチケットを追っていたことが判明。ワイリーが送り元に返していたチケットを警察官は奪取し、別のメッセンジャーへその荷物の配達先変更を頼む。

時を同じくして、そのチケットは福建省に住むニマの息子をアメリカに入国させるためのもの、ニマが2年間3つの仕事を掛け持ち、なんとか貯めたものだと知りったワイリー。即、取り返しに向かう。

ここからチェイスアクションが更に加熱ワイリーは、最近仲違いしていた彼女と協力することで、チケットは無事取り返せた。福建省で乗船待ちしていた息子も無事船に乗り込み、ワイリーと彼女も激しいキスをし、悪徳警察官は中国マフィアに殺され、勧善懲悪、ハッピーエンド。
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というのがストーリーの一連の流れ。

悪徳警察官、マフィア、無鉄砲な主人公がチェイスアクションを繰り返すって何十回見たか分からないような内容だけど、今作は光る個性があるから、やっぱりこれくらいの点数をつけたくなっちゃうなあ。

よかったところ
○役者の魅力を最大限活かす演出
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おっぱいと筋肉!しっかり見せる!素晴らしい!

○ニューヨークのメッセンジャーの特殊な生活事情が垣間見える
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ニューヨークには行ったことないですけど、おーこんな人走ってそう、いいなーと思える。お金のやり取りとか、仕事の取り合いとか、なるほどなーと。
かつ、全く関係ない仕事をしてる自分自身ともつながる考え方が垣間見えるのがよい。(we are the world感)

○メッセンジャーならではの自転車アクションの見せ方
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車につかまってスピードを出したり、
画像がないんですが、ピスト、ロードバイク、BMXなどさまざまな車種の特徴、個性が活かされているところ、後続の自転車をタクシーの開いた扉にぶつけるシーンとか、いいすなー。

○「ブレーキがあるから事故を起こしてしまうんだ」
「ブレーキは危険だ」
「卒業していった大学の同級生の姿を見るとタマが縮みあがるよ」
「スーツを着るのは、まだまだ先になりそう」
などなど、ヤンチャしたがる少年、青年感にあふれたセリフ。

よくなかったところ
×もろもろの薄っぺらさ
主人公の考え方とかは、ちょっとどうなのと思えるほど青臭い。あまりにも勧善懲悪すぎて、物語はあまりにも見たことがありすぎて、うーん。
まあ、なんというか良くも悪くも少年ジャンプっぽいんですよね。

ただ、そういった青臭さもこの映画の魅力であることはたしか。映画館を出て、入り口のあたりでiPhoneの電源をつけてると、後ろから来た妙齢の女性が「ああ、こんな考えの時あったよねぇ、なんか懐かしい感情になったね☆」と喋ってたので、青臭い魅力ってのは間違いないはず。
不良のかっこよさって今時はバカにされがちだけど、そういったかっこよさに魅了されたことが一度でもあれば、間違いなくアガる!
とても恥ずかしい発言なのはわかってますけど、僕は不良大好きですよ。『ポンヌフの恋人』ドゥニ・ラヴァンのような、不良感とかもうほんと最高。

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ジョセフゴードンレヴィッドは撮影中、31針の傷を負ったとのこと。エンドロールでもその傷を紹介しながら「真似しちゃダメだよ〜」と言ってて、姉貴肌女子なら萌え狂うこと間違いなし!この笑顔は男でもヤラレるよ。。。

そんなジョセフゴードンレヴィッド、初監督・初脚本・主演作『ドン・ジョン』も気になりますなあ。
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セックスの後に1人でヤっちゃうほどのオナニー中毒、かつ、人に気を使えない男の物語。これって男なら、どちらの問題も一度は経験したことがあってなんらおかしくない話だと思うんですが、どうですかね?
どのように、問題を解決して行くのか、それともしないのか。。2014年の1月に公開とのことで、期待大!

ちなみにオトカリテ第二弾は12/21〜12/27に『サブマリン』を公開とのこと。

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観たことないですが、15歳の英国妄想男子の日常を綴った青春コメディとのことです。ポスター、予告編を観るにわかりやすいほど“ミニシアター系”映画ですねー。
主人公の男の子が、どことなく『バードシット』『M★A★S★H』で有名なバッドコートに似てるのが気になる。
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ちょっと気になってニューヨークのメッセンジャー事情についてググってみたら、GIGAZINEに「ニューヨーク市内を所狭しと駆け回るメッセンジャーのレースムービー」というかっこいい記事がありました。まさしくプレミアムラッシュ(超特価便)!

2012年 アメリカ 91分
監督+脚本:デビッド・コープ
製作:ギャビン・ポローン
製作総指揮:マリ・ジョーウィンクラー=イオフレダ
脚本:ジョン・カンプス