死霊館

『死霊館』

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65点

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「ソウ」「インシディアス」のジェームズ・ワン監督が実話をベースに描き、全米ではR指定ながらも興行収入1億ドルを突破する大ヒットを記録したホラー。1971年、アメリカ・ロードアイランド州に建つ一軒家に、両親と5人の娘たちが引っ越してくる。古ぼけてはいるが広々とした夢のマイホームに沸き立つ一家だったが、奇妙な現象が次々と発生。娘たちに危害が及んだことから、一家は心霊学者のウォーレン夫妻に助けを求める。夫妻が周囲の土地を調べると、恐るべき血ぬられた歴史が明らかになり、夫妻は一家を救おうと館に巣食う邪悪なものに立ち向かうが……。ウォーレン夫妻にパトリック・ウィルソンとベラ・ファーミガが扮する。
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ホラーファンが待ち望んだ『死霊館』
ようやく観に行ってきました。映画館は、自宅から徒歩圏内のイオンシネマ板橋

16:45〜の回で観たので、学生さんが多かったー。
上映後、ダブルデートで来ていた高校生カップルのうち、1人の女の子が号泣してて、それを慰める男の子が視界に入ったり(女側も男側も予定調和なんでしょうね!茶番!)と、なんかいつもとは違う環境で、こっちがドギマギでしたよ、ほんと。
あ、上映前の予告で『キャリー』を見れて、アガりました。キャリーの頭にしっかりと豚の血がぶちまけられてましたし。ただ、デ・パルマ版が偉大なだけに、まだ期待半分・不安半分ですけどね。

ストーリーをざっくり説明すると、
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待望の我が家を手に入れた5人の娘を持つ幸せな夫婦。

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しかし、その夫婦が手に入れた家には忌まわしい過去があり、犬が突然死したり、悪臭が漂ったり、壁にかけてある写真が勝手に床に落ちたり、寝ている子どもの足が見えざる何かに引っ張られたり、さまざまな異常現象に襲われる。

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ヤバいと思った夫婦は、幽霊の存在について科学的研究をしているウォーレン夫妻に助けを求める。

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その異常現象は悪魔のしわざであることが確定。そして、その悪魔は奥さんにとりついていることも確定。

そこからああだこうだとありつつ、結局奥さんの体から悪魔を除霊することに成功し、幸せな家庭を取り戻す。
というものです。

今作を監督したジェームズ・ワン監督といえば、間違いなく『SAW』シリーズが代表作で、いろいろと高尚な批評があるんでしょうけど、
僕の場合、小中学生の頃友達と“お泊まり会”をした時、ただ単純に「怖いやつみようぜ!」と、アトラクション的に見たことがあるだけ。という、失礼な(しかし、ジャンル映画としては正しいのかもしれない)見方しかしたことが無いので、まともな過去作との比較ができません・・・が!

よかったところ
○悪魔が引き起こすオカルティックな事件の矢継ぎ早感!体感では5分に1回くらい新しい出来事が起こる。

『めまい』を連想させる360度回転ショットで悲劇の円環を表したり、
大量の鳥の発生で『鳥』を想起させて恐怖のグレードをあげたり、
『死霊のはらわた』を思わせる不穏な地下室の存在など、
必然性の伴ったホラー映画オマージュ。

よくなかったところ
×ラストシーン。
とってつけたような“愛はすべてを救う”的世界観で、これまでの恐怖が台無し・・・

ヒッチコックスタイルのホラー演出はもちろん、幽霊を描く手法(=恐怖を感じさせる手法)としてよく知られる“小中理論”に則した描写には満足。
ライド的に続々と出てくるスリラー描写も「お、これはアガる!」と思えるシーンが多くて、ジャンル映画好きとして満足。

それだけに…
後半、悪魔を除霊された奥さんが家族と抱き合って、幸せな家庭を取り戻すという展開は本ッッッ当にいただけない!
んな「はい、結局家族は幸せを取り戻しましたよ〜」みたいな展開にジャンル映画ファンが喜ぶと思ってんのか!

あれだけ、ヒッチコックスタイルを採用してるんだから『レベッカ』みたいに、悪魔に取り憑かれた奥さんが、家を燃やして終わり!で十分だと思うんだよなあ。
それだとあっけなさすぎる気もするけど、とにかく、愛で悪魔を払えるなんていう愛情描写は無意味かつ、無感動!興ざめ!

CIAこちら映画中央情報局によると、
そもそも今年1月の閑散期に封切る予定でつくられた、公開スケジュールのすき間を埋める役割のような作品だったけど、ゼロ試写で、あまりにも怖い・・・という太鼓判を受けて、ワーナー・ブラザーズが書き入れ時の夏場に勝負するサマームービーに格上げした異例の公開延期の経緯があったということで“家族愛”“夫婦愛描写”をぶっこんだのかもしれないですね。だとしたら、本当に残念。

一応、実際にあった事件を下敷きにした映画ということですが、ちょっと調べたところ、かなり脚色が加えられてるみたいですね。(ちょっとオカルティックなサイトですが)

因みに、悪魔払いを行ったウォーレン夫妻の運営するこちらのサイトで事件の際に撮影された写真も見ることができます。

最後に『死霊館』に関するジェームズ・ワンのインタビューを。

2013年 アメリカ 112分 PG-12
監督:ジェームズ・ワン
製作:トニー・デローザ=グランド、ピーター・サフラン、ロブ・コーワン
製作総指揮:ウォルター・ハマダ、デイブ・ノイスタッター
脚本:チャド・ヘイズ、ケイリー・W・ヘイズ
撮影:ジョン・R・レオネッティ
美術:ジュリー・バーゴフ
編集:カーク・モッリ
音楽:ジョセフ・ビシャラ

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